“Hello Vegan!”という言葉。ヴィーガンの選択をもっと簡単に、もっと楽しく。

kudoshu_vcook(X / Instagram

Let’s share!

先日、2年ぶりにあった友人にと話していると、「工藤の”Hello Vegan!”っていう言葉好きやねんなぁ」という話になった。

“Hello Vegan!”とは、僕がヴィーガンの活動を始めた2018年頃から使い始めた言葉なのですが、分かりにくいかなと考えて、この1,2年は使っていない言葉でした。

それにもかかわらず、2年ぶりにあった友人はずっと覚えてくれていて、そのコンセプトまで理解してくれていました。友人曰く、「分かりやすくて、覚えやすい」とのこと。

分かりやすいんかい!

どうやら勝手に分かりにくいと思っていたけど、分かりやすいみたいです。好きな言葉だったので、それなら使っていきたい。

4年前のクラファンリターンのTシャツは今でもたまに着る

ということで、今回のブログでは、改めて”Hello Vegan!”とは何か、なぜ”Hello Vegan!”を掲げるのかについて書いていきたいと思います。

※自分の記録用という意味でもあり、メンバーに向けたものでもありますが、ユーザーさん含めブイクックに関わる全ての人に知っておいていただきたい内容になりました。

ヴィーガンの選択をもっと簡単に、もっと楽しく

僕は2016年11月、高校3年生に動物倫理と環境問題を理由にヴィーガン生活をスタートしました。

その後、大学に入学して「食堂へのヴィーガンメニューの導入」や、神戸元町の「ヴィーガンカフェ店長」、そして「ブログやSNSでの発信」など、ブイクックを立ち上げるまでも、色々と活動してきました。

それらの活動の目的は「ヴィーガンの選択をもっと簡単に、もっと楽しく」することにありました。

そして、2018年頃から、”Hello Vegan!”を掲げるようになり、いわば「ヴィーガン生活を支えること」こそが自分がやるべきことだと定義づけました。

なぜ”Go Vegan!”ではなかったのか

“Hello Vegan!”は無から生まれた言葉ではないです。

もともと、ヴィーガン活動に使用されてきた”Go Vegan!”というメッセージがあります。簡単にいうと、「ヴィーガンになろう!」という意味で、ヴィーガンの意義やメリット、その背景を伝えるものです。

ヴィーガンを始めた頃、僕も同様に”Go Vegan!”的メッセージを発信してきました。

例えば、動物実験の問題提起をするチラシ配りの活動に参加したり、SNSで家畜動物の飼育方法やそれによる環境問題について発信するなど。

養豚場の見学なんかも行ったりしました。

そして、友人や先輩が興味を持ってくれて、ヴィーガンやベジタリアンの生活に移行してくれたりもしました。

自分の考えを理解し、そして共感して行動にまで移してくれる人がいるなんて、嬉しいことこの上ない!👏😊とすごく嬉しかったのを覚えています。

しかし、それも束の間。

そうしてヴィーガン生活を始めた友人たちのほとんどは、今ではヴィーガン生活を続けていません。というより、「続けられなかった」という表現が正しいです。

そんな実体験から、「”Go Vegan!”だけでは、ヴィーガンは広がらない」という考えに至ります。どれだけ思想に共感していても、どれだけ意思があったとしても、それぞれの環境・状況(職場、家族、地域、経済力など)次第で、ヴィーガンはとても難しい選択肢になることを痛感しました。

今のままでは、意思(というか執着)が強い人や、食を自由に選べる状況・立場にある人しか、ヴィーガンを実践することはできない。

そう気がついた時に、「誰もがヴィーガンを選択できる社会をつくる」ことこそが、今求められていることだと確信しました。

そんな理由で、ヴィーガンのきっかけを与える”Go Vegan!”的活動よりも、ヴィーガンのハードルを下げる”Hello Vegan!”的活動を今まで続けてきました。

3年前の記事に使った図。右側を下げるのが”Hello Vegan!”的活動と定義しています

👇懐かしい記事たち

ヴィーガンを増やしたいの?

こういう活動をしていると、「全員ヴィーガンになった方が良いの?」「ヴィーガンを増やしたいの?」という質問を受けることが多いです。ここで改めて回答しておきます。

あえて断言するなら、答えはYesです。

僕は、人間であれ動物であれ不条理に傷つけられたり、殺されたりするのは嫌だし、あってはならないと思います。

同時に、環境問題の大きな原因である畜産業によって、災害などで未来の人々(今の人も)が苦しむこと、食糧危機によって戦争で何百何千、何億という人が死ぬ最悪のシナリオに進んでいくことも許せません。

だからこそ、その問題を解決するための、一人ひとりの消費活動である「ヴィーガン」を選択する人が増えた方が良いと思っています。(当然、他にもするべきことはたくさんあります)

とはいえ、実際やるのは難しいと理解しています。

買える商品がなくて忙しい中で自炊、近くにヴィーガンメニューがない時の友人との食事、断れない仕事の会食、理解がない家族、言い出しにくい職場の雰囲気。これまで何百人ものヴィーガンの人と話してきて、たくさんのハードルがあることを知りました。

だからこそ、僕たちは事業活動を通じて、この「やりにくさ」を解決していきます。

「裾野を広げる」前に、まずやるべきこと

株式会社ブイクックを2020年に創業して、早くも2年半が経ちました。(早すぎ)

食品メーカーの担当者や投資家など、”大人”の人と話す機会が増えて、こぞって言うのは「裾野を広げていくには〜」という話。つまり、どうやって市場を拡大させるか、購入者の母数を多くするか、ということです。

もちろん、裾野を広げるのはものすごく大切だと考えています。需要が増えれば、ヴィーガン商品/サービスの開発に取り組む企業は増え、供給は増加・安定していきます。つまり、ヴィーガン商品/サービスがたくさん世の中に生まれていきます。

(特にこの2,3年でヴィーガン業界は成長の過渡期に来ています。それも記事にまとめているのでぜひ)

でも、「裾野尾を広げる」前に、まずは「今の生活者を支える」ことが重要だと思います。

例えば、サウナが話題になっても近所になければサウナーは増えないし、グルテンフリーに興味を持っても小麦不使用の商品がなければ選択できません。そんな状況で「サウナは良いです!」「グルテンフリーはこんなメリットがあります!」と言われても、「そうは言ってもねぇ。。。」となっちゃいます。

まずは、今ヴィーガン生活をしている人が、苦労せず、むしろ楽しみながら暮らせる環境をつくることが最優先だと考えます。順番的にはこんなイメージです。

  1. ヴィーガン生活しやすい環境をつくる
  2. ヴィーガンを始めやすく、続けやすくなる
  3. ヴィーガンに興味を持つ人が増える
  4. ヴィーガンを選択する人/回数が増える

“Hello Vegan!”な社会をつくる

ということで、誰もがヴィーガンを選択できる”Hello Vegan!”な社会をつくっていきます。

今ある「ヴィーガンを選択するハードル」を、シーンと課題の2軸に分けてまとめている課題マップがあります。

「ヴィーガン商品のインフラを構築する」ための3つの壁。ブイクックが担う役割より

ブイクックでは、まずは買い物シーンの情報・アクセス・料金の課題を解決すべく、「ブイクックスーパー事業」をこれから展開していきます。

誰もがヴィーガン商品を手に入れて、楽しく無理のないヴィーガン生活をおくれるように、頑張っていきます。

“Hello Vegan!”な社会をつくる仲間を募集しています!

そんなこんなでヴィーガン生活を支えるために頑張っておりますが、まだまだ仲間が足りていません…!

“Hello Vegan!”な社会を一緒につくる、強くて優しい仲間を大募集中なので、興味がある方はぜひお気軽にご連絡ください🙆‍♂️

  • ヴィーガン業界を自ら推進していきたい
  • これまでプロダクト・事業づくりに関わってきた
  • 自分で活動してきたが、協力してもっと大きな変化を生みたい

みたいな方は特にお待ちしています!


社会を前進させる、強くて優しい仲間募集中です!

👉 採用情報|株式会社ブイクック

カジュアル面談(Meety)

Let’s share!

✏️ 書いている人

工藤 柊 / Kudo Shu

1999年2月28日大阪生まれ。高校3年生で環境問題・動物倫理からヴィーガン生活を開始。神戸大学国際人間科学部環境共生学科に入学後、学食へヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェThallo店長など活動。学生起業しNPO法人設立後、事業拡大のため2020年4月に株式会社ブイクックを創業。夢は世界平和。趣味は恋バナと漫画・アニメ。

他の記事を探す(全ての記事)

🔍キーワードから検索する