2023年、読んでよかった10冊

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明けましておめでとうございます。

2023年、最後に振り返りをしたい!と思い、読んだ本の中から印象的だったものをまとめていましたが、2024年に入っていました。

ほとんどが会社や事業に関するものだったので、僕と同じようなスタートアップの立ち上げ期の方には役立つかもしれません。

将来的に自分で振り返るためのものなので、雑なまとめとなってしまっていますが、ご了承ください。

ZERO to ONE

読もう読もうと思って、2023年やっと読めた。スタートアップの可能性にワクワクさせてくれる本。

前向きに表現するなら、スタートアップとは、君が世界を変えられると、君自身が説得できた人たちの集まりだ。

1. 小さい違いを追うより、大胆に賭けた方がいい
2. 出来の悪い計画でも、ないよりはいい
3. 競争の激しい市場では収益が消失する
4. 販売はプロダクトと同じくらい大切

賛成する人がほとんどいない、大切な真実は何か?

奴隷制度をはじめから悪だと思っていたのは、少数の奴隷廃止論者だけだった。
「奴隷制度が悪い」という考え方は今では常識だけれど、19世紀の初めにはまだ隠れた事実だった。

「MVP」なんていうちっぽけな考えは捨てよう。
ジョブズは、フォーカスグループの意見を聞かず、他人の成功を真似ることもなく、念入りな計画によって世界を変えられることを証明した。

起業は、君が確実にコントロールできる、何よりも大きな試みだ。
それは、「偶然」という不公平な暴君を拒絶することから始まる。

ひとつのことに責任を持つ
スタートアップでは、中の全員がそれぞれまったく違う仕事で際立たなければならない。

スタートアップに関わる全ての人間はフルタイムでなければならない。
パートタイムの社員もうまくいかない。遠隔地勤務も避けるべきだ。
仲間が毎日同じ場所で四六時中一緒に働いていなければ、不一致が生まれやすくなる。

商品はつくるな 市場をつくれ

年始に読んだ本。新しい事業をつくる際、どう考えるべきかを教えてくれました。

より良い商品、ずっと売れ続けるロングセラーをつくるのに必要な第一歩。それは未来を描くこと。10年〜30年後の人々の理想とする生活を想像することです。

変化のない市場でシェアを奪い合っても、市場自体は大きくならない。現在の市場を破壊して、より成長が見込める新たな市場を作り出すほうが、建設的である

商品開発は「言葉を開発すること」です。世の中に変革を起こすことができる「たったひたつの言葉」を見つけることです。でいればその名詞が、いずれ「固有名詞化」する可能性の高い、ユニークでかつ人々に馴染みやすいものであればベストです。最も強いのは、それだけでカテゴリーをつくり、商品ジャンルの代名詞となる言葉です。

ALLIANCE

2023年から運用業務が増えたことから、コミットメント期間の長いコアメンバーに加え、コミットメント期間が中期的(1-2年)なスペシャリストメンバーの採用枠をつくりました。

その際に、この本を参考に採用候補者や社内メンバーへのコミュニケーションに活かしました。

「ミッションを期限内に成し遂げることに専念し、そこに個人の信用をかけている」という考え方だ

部下の目標を知らないマネジャーに、どうして変革型コミットメント期間を設計することができようか?

人事担当者が知っておきたい8つの実践策。7つのスキル

この図が分かりやすくて好き

今年からコアメンバーに加え、フルタイムスペシャリストの採用も行う際の、募集条件や契約内容、ワークスタイルを決定するために読み直しました。

リーンアナリティクス

今年の前半まで、リーンアナリティクスにある『遅行指標』である「契約者数」「売上」などを見ていた(かつ、数字を強く意識していなかった)ため、施策が散ってしまう問題が起こっていました。

この『遅行指標』に対して、もっとも有効な『先行指標』はこれだ。という仮説を持って、それを検証するために日々プロジェクトを進めていくと考えると、スッと腑に落ちました。

また、以下の記事も大変勉強になりおすすめです。

https://www.paulgraham.com/growth.html
https://yamotty.tokyo/ad61ad29488f4a02928d3e6014a6f50f

イノベーション

スタートアップは社会に変化を与える存在であるとよく言うが、「変化(イノベーション)ってなんなんだ?どうやって起こすんだ?」という問いから読み始めた。

アカデミックな観点から書かれており、”イノベーション”というものを客観的に見られるようになった。

イノベーションには,およそ100年の研究の歴史があります。研究が蓄積するにつれて,基本的な用語の定義や論理の整理もなされています。

イノベーションは生産関数を変化させるもの。
つまり、より少ないインプットで、より大きなアウトプットが生み出せるようになること。

初期はプロダクトイノベーション(新しい製品)が多いが、その良いとされる型(ドミナントデザイン)ができると少なくなり、逆にプロセスイノベーションが起こる。しかし、普及につれて生産設備は大規模になるため、プロセスイノベーションも減る。

また、プロセスイノベーション(効率化)すると、プロダクトイノベーションは起こりづらい「生産性のジレンマ」が起こる。

人類とイノベーション

『イノベーション』と同じ時期に読んだ本。こちらは具体的な事例について書かれていて、人類史でどんなイノベーションがどのように起こったかが書かれていました。

自分たちがどのように社会に変化を起こすかをイメージするには、ちょうど良い本だと思います。

例)電気、ジャガイモ、数字など

人々は最初の10年、イノベーションに過剰な期待をして、20年後には過小評価するようになるが、15年後を見ると、だいたい正しく理解している。
どうしてこういうパターンになるかというと、発明が実用的で信頼できる手ごろな価格のイノベーションになるまで、何年にもわたって、その約束が果たされないままだからである。

LP最強の3パターン

10月から、ブイクックデリ事業への注力を強め、販売方法として”広告”に絞って取り組んできました。

その中で、LP作成はもちろん広告動画を作成する際に、この本にある「PDLモデル」をはじめ、基本的な知識を得るために大いに役立ちました。

広告”打ち手”大全

LPと同じく、広告運用については無知からのスタートだったので、基本情報をインストールするために読みました。

初心者にも読みやすく、広告を始めようとする方にはおすすめです。

君たちはどう生きるか

2023年、唯一読んだ小説だったと思います。

宮崎駿にタイトルにされるだけの本はどのようなものかと思い、手に取ってみたら想像以上に面白かった。

物語中のコペルくんの人間的成長はもちろんだけど、後書にある戦時中(1930年代)に筆者が「子どもたちにはファシズムではなく、ヒューマニズムを伝え、素晴らしい世界を」という想いを文章に載せて、今日まで語り継がれていることに感動した。
(作中にある、仏像がギリシャ人→インド→中国→日本に受け継がれてきたという話に似たものを感じた)

当時のアンチテーゼを、コペルくんという人間の経験を中心とした「物語」として、人々に伝えていく、聖書のような本だった。

先週末にドキュメントにまとめた通り、自分の子どもの頃の罪の意識と向き合う機会にもなり、とても良い時間でした。何万年続きてきた人類の歩みを止めず、少しずつ良い社会にして次の百年、千年、一万年と続くように(続いている間は安寧であるように)、少しでも役に立つ歯車になりたい。

読んだ後の工藤のslackメモ

最後に

会社や事業にとって必要な情報が、既に誰かが経験・研究していて、それにすぐにアクセスできるという状況は本当にありがたいです。

2024年も、しっかり先人の知恵を借りて、頑張っていきます。

また、今回読んだ本を振り返る際に、記録していなかったから探しにくかったので、2024年は読んだ本はちゃんと記録していきたいと思います。

それでは。

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✏️ 書いている人

工藤 柊 / Kudo Shu

1999年2月28日大阪生まれ。高校3年生で環境問題・動物倫理からヴィーガン生活を開始。神戸大学国際人間科学部環境共生学科に入学後、学食へヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェThallo店長など活動。学生起業しNPO法人設立後、事業拡大のため2020年4月に株式会社ブイクックを創業。夢は世界平和。趣味は恋バナと漫画・アニメ。

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