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ToMo-Based Team:モチベの高いチームが好業績を生む

スタートアップ界隈だと言わずと知れた宮田さんのpodcast「ミヤタブックLM(仮)」は、僕が配信を楽しみにしているpodcastの一つです。

先日配信された「#43 Nstock宮田さんの考える、AI時代のいいチーム、いい組織とは?」でおすすめしていた『最高の社風のつくり方』を読んでみたところ、メチャクチャに勉強になったので、その学びを残しておきます。

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なぜ働くかが、いかに働くかを決める

「モチベーションがパフォーマンスに影響する」ことは感覚的には納得していました。

確かに、モチベーションの低い授業は退屈だったし、逆にモチベーションが高いゲームや仕事には、時間を忘れるほど集中できちゃいます。

『最高の社風のつくり方』には、これがToMo(トータルモチベーション)という理論に落とされていました。実際にToMoが高い企業はパフォーマンスが高く、売上や利益の業績と相関関係があるようです。

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また、書籍で使われている「パフォーマンス」とは、適応的パフォーマンスというもの。このブログで使うパフォーマンスも、単純作業などの戦術的パフォーマンス(固定的パフォーマンスとする方が分かりやすそう)ではなく、思考や判断が必要となる適応的パフォーマンスという意味で使っています。

特に、僕たちが営んでいる飲食事業には、適応的パフォーマンスが超重要です。お客様は一人ひとり違っていて、求められるコミュニケーションや料理への要望も多様だからです。

そして、その多様な要求に適応的に応えることが満足度につながり、利益につながり、結果としてミッション達成につながります

6つのモチベーション

さらに面白いのは、パフォーマンスを高めるモチベーションと、パフォーマンスを下げるモチベーションがあるという考え方です。書籍では6つのモチベーション(動機)を「直接的動機」と「間接的動機」に分けて紹介されています。

🔥直接的動機→パフォーマンスを高める

  1. 楽しさ:

    • 仕事自体が楽しい。

    • トヨタ:組み立てラインで使う新しい動画やアイデアの考案・試作を推奨する。

    • サウスウェスト航空:社員に顧客との交流を楽しむよう促す

  2. 目的(意義)

    • 仕事が社会に及ぼす影響が、自分の価値観や信念と一致する時、目的という動機を持つことができる。

    • しかし、楽しさほど強い動機にはならない。

  3. 可能性

    • ロースクールの入学に役立つから、弁護士のアシスタントとして働く。

    • 試合で速く走りたいから、ダイエットをする。など。

    • 楽しさや目的ほど強力ではなく、仕事から2歩以上離れている。

🥶間接的動機→パフォーマンスが下がる

  1. 感情的圧力

    • 失望や罪悪感、羞恥心ゆえに活動する場合に生まれる。

    • 立派な肩書が自尊心を満たしてくれる、母を失望させたくない、など。

    • 感情的圧力が仕事の動機の場合、業績は伸びにくい。

  2. 経済的圧力

    • 報酬を得るため、解雇などの罰を逃れるため、ボーナスを多くもらいたい、昇進したいなど。

    • 所得が多くても少なくても、経済的圧力を感じる。

  3. 惰性

    • 最も間接的な動機。

    • 辞める理由が思いつかないので、仕事を続けている。

    • ただ昨日やっていたことを今日もやるだけ。"これがもたらすのは、最低の業績である"

ToMo指数

上記の6つの動機を、"数値として測定できる"ようにしたのが「ToMo指数」という概念です。個人的に、この「モチベーションを測定できるようにした」ということが偉大なポイントだと考えています。

数値で測定できるものは、向上させられるようになり、向上させようという力学が働くからです。

ToMo指数とは

直接的動機・間接的動機のそれぞれに以下の重みをつけ、6つのモチベーションを総合的に100から-100までで数値化したもの

ToMo指数が高ければ高いほど、適応的パフォーマンスは高くなる相関関係がある。

動機

重み

楽しさ

+10

目的・意義

+5

可能性

+1.67

感情的圧力

−1.67

経済的圧力

−5

惰性

−10

ToMo指数を測定できるアンケートがあるので、一度やってみると分かりやすくておすすめです。

ToMo指数の具体例

以下、飲食関連の企業のToMo指数の例です。

企業

ToMo指数

組織のポジショニング

スターバックス

約 33 pt

ファストフード・カフェ部門でダントツのトップ。

チポトレ・メキシカン・グリル

約 30 pt

手作り文化の導入により、同業他社を引き離す高スコア。

ホールフーズ

約 29 pt

現場への強い仕入れ権限委譲が数値に直結。

サウスウェスト航空

約 41 pt

全産業の「社風が優れた企業」の代表格。

一般的な飲食・ファストフード

約 15 pt 以下

「シフトの強制」や「マニュアル監視」で低迷。

ToMo指数を上げるには

ToMoの考え方を取り入れ、高いパフォーマンスを発揮するチームにするためにはどうすれば良いでしょうか。

直接的動機を高め、間接的動機を下げる

ToMo指数を高めるためにやるべきことはシンプルです。直接的動機を高め、間接的動機を下げることです。

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そのために、書籍では重要なポイントとして以下の7つが紹介されていました。(用語は少し変更しています)

  1. リーダーシップ:リーダーのふさわしい行動は、50上昇させる

  2. アイデンティティ:組織アイデンティティの強さは65点もの開きがある

  3. 役割設計:仕事を再設計し、固定的・適応的パフォーマンスのバランスを取る

  4. フェーズ設計:各フェーズでToMoを高める設計をすれば63点上がる

  5. 報酬システム:報酬システムが成長を促す場合、48点上がる

  6. コミュニティ:強いコミュニティは楽しさと目的を強め、メンバーの脆弱さを許容し感情的圧力を減らす。

  7. 業績管理:感情的圧力や経済的圧力を利用しない業績管理は指数を41点上げる。不公平に感じると感情的圧力になる

詳細はここでは割愛しますが、1つ1つ事例を踏まえて紹介されていて、面白いのでぜひ書籍を読んでみてください。

プレイヤーではなく、ゲームを変える

ToMoの考え方を組織にインストールするにあたり、「ToMoの低い人を否定する」というのが最も懸念すべきことです。これをすると、感情的圧力がさらに高くなり、そして楽しさもなくなり、ToMoが逆に低くなる結果になります。

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ToMoの考え方は、あくまで経営層やリーダー層が「どうすればToMo高く働いてもらえるだろうか?」と考えるためのヒントと捉えるのが良いです。

書籍から引用させてもらうなら、

プレイヤーではなく、ゲームを変える

ということです。

もしもToMo指数が低い場合、第一に考えるべきは「楽しく働けていない原因は何か?」「感情/経済的圧力につながるコミュニケーションをしていないか?」「主体性をなくし惰性で働かせてしまっている理由は何か?」ということです。

なぜVSTにToMoが重要か

書籍を読んだ理由でもありますが、僕たちが運営するVegan Sushi Tokyo事業(VST)において、ToMoは非常に非常に重要です。

チームのToMoの高さが、お客様の満足度を上げる

飲食事業は多様なお客様のご要望に適応することが、満足度に大きく影響します。特に、VSTは「ヴィーガンの日本旅行を最高の思い出にする」ことを目指し、世界中からヴィーガン、ベジタリアンのお客様を迎えています。

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そのため、個別のご要望にできる限り応えることや、一人ひとりのお客様とスタッフとしてではなく、友人としてコミュニケーションすることが僕たちの存在意義でもあります。

これはまさしく、思考や判断が必要な適応的パフォーマンスであり、ToMoが高ければ高いほどお客様の満足度は高まります

経営/リーダー層が土台をつくる

チームの適応的パフォーマンスを高めるために経営層やリーダー層がやるべきは、メンバーが「楽しく」「意義を感じて」働ける環境を整えることであり、「感情/経済的な圧力を感じず」に仕事に取り組める土台をつくることです。

それができれば、お客様の満足度が上がり、業績が高まり、結果としてミッションの「"Hello Vegan!"な社会をつくる」の実現に近づくことができます。

では、具体的に経営/リーダー層は何をすべきなのでしょうか。

ToMo-Based Teamにするために

これから日本中、世界中に事業を展開するにあたり、直接的動機が高く、間接的動機の低いToMo-Based Teamを目指す必要があります。

そのために、これから取り組んでいくことの一部を紹介しておきます。(2026年7月18日時点)

ToMo指数を測定する

まずは現状を把握しないことには何も始まりません。そこで、チームのToMo指数を測定するために、アンケートを実施しました。

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ToMo指数を測定する6つの質問に加え、「何に楽しさを感じるか」「何に意義を感じるか」「いつ不安などを感じるか」などの質問も、任意回答で記述してもらいました。

結果、メンバーからのインサイトを集めることができ、モチベーション高く働ける環境をつくるために、経営の立場から僕が何をすべきかがより明確になりました。

今後も定期的に測定することで、チームの状態を把握し、サポートする内容を考えるヒントにしたいと考えています。

※アンケート実施時には「評価には絶対に使わない」と約束し、このプロセス自体を感情的/経済的圧力に繋がらないように注意して実施しました。

ToMoを高めるリーダーを育てる

チームのToMoを高く維持するためには、単発的な施策で終わることはできません。継続的にチームのToMoを高めるリーダーが必要です。(書籍では"火守り人"と表現していて、個人的に好みでした)

そのために、リーダー以上のフェーズのメンバー(店長/経営含む)には、チームのToMoを高める良きリーダーとなってもらえるよう、時間とお金を投資していきます。

具体的には、ToMoやコミュニケーション、メンバー育成についての研修を作成し、実施していくことを目指します。

ここでも気をつけたいのが、この研修などのプロセス自体が、楽しく意義あるものであることです。決して、感情的/経済的圧力につながることがないようにしたいです。

明確な目標を定め、浸透させる

明確な目標は、努力の方向性や、お客様やメンバー同士の関わり方を決めるコンパスになります。コンパスがあれば、店長などの確認・承認なく自ら判断し実行できる範囲が広がります

結果、仕事が楽しくなり、また意義をさらに感じられるようになります。

仕事の中で、自分で考えて創意工夫できること、それによってお客様に喜んでいただけたり、社会に良い影響を与えたりできるのは、仕事の最大の喜びの一つです。

そのために、楽しさや意義を促進するような明確な目標(Metrics)を定めます。また、それが日常業務の中で浸透するように工夫していきます。

ToMo向上を目的にフェーズ・報酬を再設計する

フェーズ(世に言う等級制度)や報酬の設計を、ToMo向上を目的にしてアップデートします。書籍を通しての大きな学びの一つは「成果主義はToMoを下げる要因になり得る」ということです。

今後、段階的に成果主義的な報酬制度を見直します。成長(フェーズアップ)の目的を給料upよりも、「より仕事が楽しくなり、お客様や社会に良い影響を与えられる機会」と捉えてもらえるような制度設計・コミュニケーションを徹底します。

ただし、成長しても給与に影響しないことは、逆に不公平感となり経済的圧力につながります。これまでの等級制度や評価制度の全てを白紙にするのではなく、アップデートしていきます。

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