オリジンの足枷からライジングしよう。
『僕のヒーローアカデミア』が大好きだ。
もうアニメや漫画を何周したか分からない。
その中でも、「オリジン」と「ライジング」という概念がある。
最近、自分や経営チームと関わるときに、この考え方の枠組みを使っているのだが、とても思考がクリアになる感覚があった。
この感覚をブログにも残しておきたいと思う。
⚠️ネタバレを多く含みます。必ずヒロアカを1周した上で読み進めてください。必ず。
オリジンとライジングについて
ヒロアカの中で、「オリジン」と「ライジング」という言葉がどう使われているかをまずはまとめておきたい。
オリジン
1話目のタイトル『緑谷出久:オリジン』のように、ヒロアカにはオリジン組と呼ばれる3人がいる。
緑谷、爆豪、轟だ。
オリジンとは、その人物の行動原理の根幹だ。あらゆる行動や思考は、このオリジンに大きく影響されている。
これは世に言う「原体験」のような大袈裟なものではない。
大人になった今思い返すと、些細なことだったり、その積み重ねだったりする。
このオリジンは、強い原動力になる。困難な状況で、あと一歩踏ん張る力になる。
限界だーって感じたら、思い出せ。何のために拳を握るのか。原点(オリジン)ってやつさ。そいつがお前を限界の少し先まで連れてってくれる! (志村菜奈)
ライジング
一方で、オリジンはアクセルにもなるが、ブレーキにもなり得る。
オリジンが過剰に働くと、足枷になってしまうのだ。
ライジングとは、このオリジンの過剰反応を調整すること、あるいは再解釈する試みだ。
これは外的な困難を乗り越えることではない。
困難を引き起こしている要因、心の中に閉ざされた傷を見つけ、包み込み、邪魔者ではなく自分の一部として受容していく精神的なプロセスだ。
みんなのオリジンとライジング
ここでは分かりやすいように、具体的なオリジンとライジングをA組のみんなの事例を紹介したい。
| オリジン | ブレーキ(足枷) | ライジング | |
|---|---|---|---|
| 緑谷出久 | 助けたい。役に立ちたい: ・ヒーロー(オールマイト)への憧れ ・困っている人を放っておけない |
自分を犠牲にしすぎる: ・「自分一人で背負わなきゃ」と、周囲に頼れない ・助けるべきなのに、自分のせいで被害を出すことへの過剰な逃避 |
一人でなく、みんなで助ける: ・自分も勘定に入れて、仲間に支えてもらう。道を作ってもらう ・差し伸べられた手を握りながら、自分も誰かに手を差し伸べる |
| 爆豪勝己 | 勝ちたい。強くありたい: ・幼い頃から才能(強さ)を評価されてきた ・「絶対に勝つ存在」としてのヒーローへの憧れ |
弱い自分に価値はない: ・強い自分以外を受け入れられない ・自分の弱さに向き合えない。非を認められない |
勝って助ける: ・自らの弱さを受け入れ、他者の強さを認められるようになる ・ゆえに、他者から学ぶことや自分の課題に向き合うことができる |
| 轟焦凍 | 父親への反発: ・エンデヴァーのモノ扱いへの反発 ・主体的に自分の人生を歩みたい |
父と重なる自己否定: ・本来、自分の力であるはずの炎の否定 ・父から解放されたいのに、父に縛られている |
自らの意志で家族に向き合う: ・逃避してきた家族の問題に、自らの意志で向き合う ・父の被害者でありながら、自分の責任を果たす |
僕たちのライジング
彼らは高校生でありながら、自分のオリジンを強く持って前に進んできた。
そして、仲間との切磋琢磨やヴィランとの戦いの中で、その負の側面とも向き合いライジングした。
では、僕たちのライジングはどこにあるのだろうか。
アニメチックなものではないかもしれないが、僕たちの中にもオリジンがあり、それが特定のシーンで足枷になる。
同じ問題にいつもぶつかる。
何度やっても、同じ結果になるから嫌になる。
そう思ってしまう気持ちも受け止めながら、僕たちもライジングできると信じたい。
工藤柊:オリジン ライジング
工藤柊:オリジン
では、僕にとってのオリジンはなんだろうかと考えた。
オリジン組の中では、おそらく爆豪に近い。
「強くなければならない」という気持ちが強い。
これは劇的なことがあったわけではない。
ただ、小さい頃からしっかりしていることを褒められることが多かった。
小学校では、「男は泣いてはいけない」と言葉では言われずとも、雰囲気に学習させられた。
友人からハブられたとき、自分の悲しさを押し殺して、強がった。(歩道橋ばいばい)
一方で、自分の力不足に悔しさを抱く経験も多かった。
詳細は省くが、これらがまた「もっと強くないと」という思いを強化した。
そして、「自分の力でなんとかできた」という体験もいくつか得てきた。
受験勉強やバイト、起業などの経験を経て、努力すれば他人に頼らなくてもなんとかできたという経験は、また「強くなければならない」というオリジンを強化した。
これらは、普段は原動力として、強く僕の背中を押してくれる味方だ。
僕の人生を前へ進め、豊かなものにしてくれる宝物の経験だと思っている。
オリジンの足枷
しかし前述の通り、オリジンは足枷にもなる。
これもまた爆豪と似ている。
僕は悲しさやしんどさを他者に開示し、それを助けてもらうのが苦手だ。
違うタイプの人には全然分からない思考回路だと思うので、具体的に書いてみると、以下のようなサイクルが頭の中で瞬時に回る。
「しんどい/悲しい」→「強くなれば解決する。弱いからそう思う」→「もっと頑張ろう」
しかし、これでは他者に頼ることができない。 それゆえ、他者は頼らない僕に頼ることができない。 結果、頼ることができずに限界に至り、傷ついて離れていってしまう。
それにまた悲しくなり、「もっと強くならないと」とループをくるくると回る。
工藤柊:ライジング
ここから、僕のライジングが見えてくる。
それは「弱さを開示し、他者に頼る」ということだ。
こう書くと当たり前のように思うかもしれないが、僕にとっては大きな壁なのだ。
もしも弱さを開示し、頼ることができたなら、負のサイクルから抜け出し、正のサイクルが回り始める。
僕に頼られた他者は、僕に頼りやすくなる。 すると、限界を迎える前に相談してくれるようになる。 結果、傷ついても離れていかず、共に困難を乗り越えられる。 それが成功体験となり、僕はもっと頼れるようになる。
こういうサイクルを回したい。
しかし、頭で分かってすぐに変えるのは難しい。だからオリジンなのだ。
それでも、トリガーが引かれ、足枷になった時に「お、まーたオリジンが暴走してるぞ」とこれからは認識できると思う。
そして、「これは過剰反応だから、一回落ち着いて考えよう」と、深呼吸することができる。
きっともう近くまできている。
オリジの足枷からライジングしよう。
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