社会起業家として、「誰もがヴィーガンを選択できる社会をつくる」というMissionの達成と同時に、事業活動として「持続的な利益をつくる」ことが求められます。もちろん、それが社会を大きく前に進めるための必要条件でもあります。
その上で、今後は「大きな波に乗る」ということをより一層意識したい。つまり、時流(社会の変動)を見極め、そこに合わせた商品を市場に出すことだと考えています。
「PMFした先に転がり落ちる坂道がある地形を選んでいるか?(=そもそもPMFするか?)」という問いに、そんなの最初から分かるはずもないと思いながらも、情報収集して考え続けたい、と思っていることをブログに残しておきます。
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大きな波とは
“大きな波”とはつまり、成長市場であり、メガトレンドであり、時流であると言えます。
この考えが浮かんだ時、昔に読んだNETFLIX元CPO Gibson Biddle氏の#8 The GLEe Modelを思い出しました。
※日本語訳は、尊敬するKenji Kato先輩が書いてくれているのでぜひnoteご覧ください。
GLEeモデル(プロダクトビジョン)
要約すると、以下のGLEeモデルを使うことで、3-5年の長期スパン×3フェーズ=10-15年スパンでチームが思考でき、各フェーズで段階的にすべき打ち手が明確になる「プロダクトビジョン」を示してくれます。
GLEeモデル
Get Big on | 最初の3-5年で事業を成長させるプロダクトは何で、 どの波(成長市場/トレンド)に乗るか? |
Lead | 3-5年後、次にどの波をリードするか? |
Expand | プロダクトがリーダー的地位を確立したのち、 拡大のために何をするか?次の波は何か? |
Netflixの事例
Get big on DVDs | まずはDVDレンタルサービスで、 DVDの波・ECの波に乗って成長する |
Lead streaming | 次に、ストリーミングの流れをリードする ※DVD配送では、グローバル展開は困難なため |
Expand worldwide | 拡大のために、グローバル展開する 世界中のTV/ゲーム機/モバイル機器などと提携を拡大 |
最初に乗るべき「大きな波」は何か
改めてGLEeモデルを見返して、「まずは最初の大きな波に乗れ」というメッセージを受け取りました。
今やストリーミング配信・パーソナライズ・オリジナルコンテンツなどの戦略で、GAFAに並んで語られるNetflixも、最初の8年はDVD配送サービスに注力していました。
GLEeモデルは、「すべてを一度にやる必要はない」と示している。
Netflixは、ストリーミング配信を開始するまでの8年間、DVD配送サービスに注力してきた。
そして、グローバル展開の前にストリーミングに移行する必要があった。
ー #8 製品ビジョンを探索する強力なチームづくり
また、記事内でも紹介されている金融アナリストJeff Kagan氏がYahoo!の終焉を振り返って「one and done(一度の成功で終わる)現象」に対しての発言も胸に刻んでおきたいです。
成功したどの企業も、成長市場の波に乗っている。2回目の大成功を生むために重要なことは、その波が消える前に新たな大波をつくることだ。
ー Jeff Kagen(#8 The GLEe Model)
どの「大きな波」に乗るか?
GLEeモデルに当てはめて考えると、「ヴィーガンの普及」というトレンドは2つ目の「Lead 〇〇」にあたる、向こう10年(もしくは数十年)かけての時流だと考えられます。
いわば、ヴィーガンは”潮の満ち引き”レベルの動きと考えられるため、ヴィーガンの波をリードするためには、まず最初の「Get big on 〇〇」の〇〇にあたる波を模索し、それに乗って事業を成長することが求められます。
2024年は「この目先の3-5年の大きな波を見極め、それに乗るプロダクトを作ること」がテーマになると考えています。
(まだまだ思考で、アイデアレベルの仮説しかないので、色々な人に壁打ちさせてもらえると嬉しいです🙇)